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中高年ロードバイクは「速さ」より「翌日に残さない走り方」がすべてということを話してみたい。ロードバイクに乗っていると、どうしても「速さ」が気になります。
平均速度が何kmだった。あの坂を何分で登った。仲間についていけた、ついていけなかった。ブルベメインに走っている私も若い人についていけず置いてかれた時は・・クソッと思ったりします。
サイクルコンピューターには数字が並びますし、仲間と一緒に走れば、自分だけ遅れるのが気になることもあります。
でも40代、50代、そして60代とロードバイクを長く楽しんでいくなら、そろそろ「速さ」以外の基準を持ってもいいのではないでしょうか。
私がロングライドで大切だと思っているのは、「今日どれだけ速く走れたか」より、「明日どれだけ普通に動けるか」ということです。
100kmを頑張って走って翌日ボロボロになるより、300km走っても「今日も少しくらいなら乗れそうだな」と思える。中高年のロードバイクでは、そんな走り方のほうが長く楽しめると感じています。つーか、それできないとRMは完走できないしね。
しかも「疲れないように走る」ことを覚えていくと、不思議なことに走れる距離も少しずつ伸びていきます。
今回は、40代・50代・60代でロングライドを楽しみたい人に向けて、翌日にできるだけ疲れを残さず走るためのペース配分、休憩、補給、そして今年2026年で62歳の私が大切だと思っている「余裕」について言及してみたいと思う。
中高年ロードバイクでいちばん大切なのは「余裕」

若いころは、多少無理をしても一晩寝れば回復できた、という人も多いと思います。ところが年齢を重ねてくると、そう簡単にはいかなくなります。朝起きたら脚が重い。腰や肩が張っている。階段を上るのがつらい。
ロードバイクに乗った翌日だけならまだしも、疲れが2日、3日と続いてしまうこともあります。
だからこそ、中高年のロードバイクでは「限界まで頑張る」よりも、「余裕を残して終える」ことを意識したいところです。ロングライドなら、「まだ走れるけれど、今日はここまで」くらいで終われれば理想的です。
走り終わった瞬間に、持っている体力を全部使い切る必要はありません。脚にも余裕を残す。体にも余裕を残す。そして気持ちにも余裕を残す。
この「余裕」が、翌週も、その次の週もロードバイクに乗り続けるための大切な要素になります。
40代・50代・60代は「若い人と同じ走り方」をしなくていい
ロードバイクの世界では、どうしても速い人が目立ちます。坂をものすごい速度で登る人。平地を高速で巡航する人。100kmをあっという間に走ってしまう人。
SNSを見れば、そんな記録はいくらでも出てきます。
でも、それを自分の基準にする必要はありません。ロードバイクに乗る目的は人それぞれだからです。レースで順位を競いたい人もいれば、景色を楽しみたい人もいる。仲間とのサイクリングが目的の人もいれば、100km、200km、300km、その先まで走ってみたい人もいます。
特にロングライドでは、一瞬の速さよりも「無理のないペースを長時間続けられること」のほうが重要になってきます。
30kmだけ速く走れても、そのあと完全に脚を使い切ってしまえば、200kmのライドでは苦しくなります。
逆に少し遅くても、最初から最後まで淡々と走れる人は長距離では強い。
中高年になったら若い人の走り方を追いかけるのではなく、「今の自分がいちばん気持ちよく長く走れる方法」を探したほうが、ロードバイクはずっと楽しくなると思います。
ロングライドで翌日に疲れを残す走り方の典型パターン

ロングライドの翌日に強い疲れが残ると、「やっぱり年齢のせいかな」と考えてしまいがちです。もちろん、年齢を重ねることで回復の感覚が変わることはあります。
ただし、翌日の疲労をすべて年齢だけの問題にする必要もありません。走り方そのものが、疲れを大きくしている場合があるからです。
たとえば次のような走り方です。
- スタート直後から速いペースで走る
- 仲間についていこうとして無理をする
- 坂のたびに頑張って踏む
- 向かい風でも速度を維持しようとする
- 喉がカラカラになってから水分を取る
- お腹が空いてから補給する
- 完全に疲れてから休憩する
スタートしたばかりのときは元気なので、つい気持ちよく踏んでしまいます。
しかし100km、200kmと走るロングライドでは、序盤で使った体力が後半になって効いてきます。
特に気をつけたいのが坂です。登りになるたびに力いっぱい踏み、頂上で息を切らす。これを何度も繰り返していると、少しずつ脚に負担が積み重なっていきます。
ロングライドでは、ひとつひとつは小さな無理でも、それが10回、20回と積み重なることで大きな疲れにつながります。
翌日に残さないペース配分は「少し物足りない」くらいでいい
では、ロングライドではどのくらいのペースで走ればいいのでしょうか。
私は序盤なら、「ちょっと遅いかな?」と思うくらいでいいと考えています。スタート直後は元気です。だからこそ、スピードも簡単に出ます。
ここが落とし穴です。
100km、200kmと走るなら、最初の20kmで数分稼ぐことに大きな意味はありません。むしろ序盤で使った体力が、100kmを過ぎてから大きな差になって表れることがあります。
特に上り坂では、「ここだけ頑張ろう」と踏み込むより、軽めのギアを使って淡々と上る。遅くても構いません。頂上に着いたとき、「まだ普通に走れる」という状態を残しておくことのほうが、ロングライドでは大切です。
当たり前ですが、平地でも同じです。調子がいいから速度を上げるのではなく、呼吸が大きく乱れず、脚にもまだ力が残っているペースで走る。
ひとつの感覚的な目安は、「このペースなら、まだ何時間も走れそう」と思えること。平均速度の数字より、この感覚を大切にしたほうがロングライドでは役に立ちます。
向かい風と坂では「速度」ではなく「頑張り具合」を一定にする

ロングライドで疲労を増やしやすいのが、坂と向かい風です。
ここで大切なのは、いつもの速度を守ろうとしないことです。平地を25km/hで走っていたから、向かい風でも25km/h。これはかなり疲れます。
坂でも同じです。速度が落ちると、なんとなく「頑張らなければ」と思ってしまいます。
しかし長距離では、速度を一定にするよりも、自分の頑張り具合を大きく変えないことを意識したほうが走りやすくなります。
向かい風なら遅くていい。
坂ならもっと遅くていい。
場合によっては、「こんなにゆっくりでいいのかな」と思うくらいでも構いません。その代わり、追い風になったからといって急に頑張りすぎない。
長い距離を走るなら、速い区間と遅い区間を作るより、できるだけ淡々と走る。この走り方が、後半の余裕につながります。
ロングライドの休憩は「疲れたから止まる」のではない
長距離を走るとき、休憩はとても重要です。ただし、長く休めばいいわけではありません。意識したいのは、「完全に疲れる前に休む」ことです。
コンビニに入ったら飲み物を補給する。少し食べる。トイレに行く。肩や腰を軽く動かす。そして用事が済んだら、また走り出します。毎回30分、40分と休む必要はありません。
むしろ長く座り込むことで体が冷えたり、脚が固まったりして、再スタートがつらくなることもあります。大切なのは休憩時間の長さではなく、疲労を大きくしないために休むという考え方です。
「もう限界だから休もう」ではなく、「まだ元気だけど、ここで一度リセットしておこう」という休み方です。
100kmを超えるロングライドやブルベでは、この小さな違いが後半になって効いてきます。
補給と水分は「足りなくなってから」では遅い

中高年のロングライドでは、ペースと休憩だけでなく補給も大切です。長距離では、「お腹が空いたから食べる」では遅いことがあります。
強い空腹を感じるころには、すでに体のエネルギーが足りなくなっている場合があるからです。
水分も同じです。喉がカラカラになってから一気に飲むより、走りながら少しずつ飲んでおくほうが楽です。
私は長距離になればなるほど、「食べられるうちに食べる」ことが大切だと思っています。疲れてしまうと、食欲そのものが落ちることがあります。
だから元気なうちから少しずつ。おにぎりでも、パンでも、バナナでも、自分が食べやすいもので構いません。
補給は体格や走る強さ、気温、距離、胃腸の強さなどによっても変わります。
「これを食べれば正解」と決めるのではなく、自分の体と相談しながら長時間でも無理なく食べられるものを見つけていくことが大切です。
「疲れないこと」を目標にすると走れる距離が伸びていく
ロードバイクを始めたころは、「今日は100km走った!」という距離そのものが大きな目標になります。もちろん、それもロードバイクの楽しさです。
ところがロングライドを続けていると、少し違う感覚になってきます。
距離を無理に伸ばそうとするより、疲れにくい走り方を覚えたほうが、結果として距離が伸びていく。
100kmで体力を使い切る走り方では、そのまま200kmへ距離を伸ばすとかなり苦しくなります。
ところが100km走ったところで、「まだ余裕があるな」と思える走り方ができれば、その先が見えてきます。200kmでも同じです。そして300km、400kmと距離が伸びても、基本的な考え方は大きく変わりません。
速く走る能力だけではなく、「持っている体力をできるだけ減らさず前へ進む能力」が重要になります。
これはブルベのような長距離を走っていると、特に強く感じることです。速い人が、必ず最後まで楽に走れるとは限りません。
淡々と走る。きちんと食べる。水分を取る。適度に休む。そして大きく疲れない。そんな人が後半になっても同じようなペースで走っています。長距離では、そういう走り方が強いのです。
60代からは「頑張った翌日」まで含めてサイクリング

40代、50代、60代と年齢を重ねても、ロードバイクは楽しめます。ただ、若いころとまったく同じように走る必要はありません。
むしろ年齢を重ねたからこそ、「今日はこれくらいにしておこう」という判断ができるようになります。
私は、これも経験のひとつだと思っています。無理をして100km走るより、余裕を残して80kmで帰る。予定していたルートでも、体調がいまひとつなら短縮する。
向かい風が強ければペースを落とす。暑ければ休憩を増やす。今日は調子が悪いと思えば引き返す。これは「負け」ではありません。次もロードバイクに乗るための判断です。
中高年になるほど、その日の走行だけを見るのではなく、「翌日の自分まで含めてサイクリングを考える」ことが大切だと思います。
速さより「また乗りたい」と思える走り方へ
ロングライドから帰ってきた夜。風呂に入って、ご飯を食べて、ちょっと一杯。そして、「ああ、今日は楽しかったな」と思える。
翌朝起きたとき、多少脚に疲れはあっても普通に動ける。さらにロードバイクを見て、「また乗りたいな」と思える。
中高年のロードバイクでは、それがとてもいい状態なのではないでしょうか。毎回、自分を追い込む必要はありません。
平均速度が少し遅くてもいい。坂で抜かれてもいい。仲間を先に行かせてもいい。
ロードバイクは、誰かと競争しなくても楽しめます。
むしろ40代以降は、昨日の自分より速くなることより、10年後もロードバイクに乗っていること。こちらを目標にしてもいいと思います。
まとめ:中高年ロードバイクの基準は「余裕」
中高年になってからのロードバイクは、速さだけが価値ではありません。私が大切にしたいと思うのは、「余裕を残して帰ってくること」です。
- 序盤から飛ばさない
- 坂で頑張りすぎない
- 向かい風で速度にこだわらない
- 疲れる前に休む
- 空腹になる前に食べる
- 喉が渇ききる前に飲む
- 体調が悪ければ無理をしない
どれも派手な方法ではありません。
でも、こうした小さな積み重ねが100km、200km、300km、そしてさらに長い距離へつながっていきます。
速く走った日の達成感も、ロードバイクの楽しさのひとつです。
ただ、中高年になったら、それとは別の楽しみ方があってもいい。「まだ走れそうだな」と思いながら家に帰る。そして翌朝、「昨日はよく走ったけど、意外と元気だな」と思える。そんな走り方ができれば、次の週末もまたロードバイクに乗りたくなります。
中高年のロードバイクで本当に大切なのは、今日一日の速さではありません。
明日も元気でいること。来週も乗りたいと思えること。そして何年先になっても、自転車を楽しんでいること。そのための基準が「余裕」なのだと思います。
中高年のロードバイクとロングライドについてよくある質問
50代・60代からでもロングライドは楽しめますか?
年齢だけで「何kmまで走れる」と決める必要はないと思います。走ってきた経験や体力、健康状態、コース、天候などによって個人差があります。
いきなり長距離へ挑戦するのではなく、50km、80km、100kmというように、自分の状態を確認しながら少しずつ距離を伸ばしていく方法があります。
大切なのは、走れた距離だけではなく「走った翌日にどの程度疲れが残ったか」も確認することです。
ロングライドでは平均速度をどのくらいにすればいいですか?
一律に「平均○km/hが正解」と決めることはできません。
平坦路と山岳コースでは違いますし、向かい風、気温、信号の数、荷物の量などでも大きく変わります。
中高年のロングライドなら、平均速度の数字だけを見るより、呼吸や脚に余裕があり、そのペースを長時間続けられそうかを基準にするほうが実用的です。
100km走ると翌日まで疲れるのは普通ですか?
100km走れば、ある程度の疲労を感じること自体は珍しくありません。
ただし、毎回かなり強い疲れが残るのであれば、序盤のペース、坂での頑張りすぎ、休憩、補給、水分、睡眠などを一度見直してみる価値があります。
同じ100kmでも、走り方によって終盤や翌日の感覚はかなり変わります。
ロングライドでは何kmごとに休憩すればいいですか?
「必ず○kmごと」と決める必要はありません。
気温やコース、体調によっても変わるからです。
大切なのは、完全に疲れてから休むのではなく、まだ余裕がある段階で水分や食べ物を補給し、必要に応じて体を休ませることです。
自分が疲れ始めるタイミングを知ることも、ロングライドの経験のひとつです。
中高年がロードバイクを長く続けるコツは何ですか?
速さや距離だけを目標にしないことだと思います。
景色を見る。知らない道を走る。おいしいものを食べに行く。仲間と走る。ブルベに挑戦する。
ロードバイクにはいろいろな楽しみ方があります。
そして何より、毎回「もう嫌だ」と思うほど自分を追い込むのではなく、「また乗りたい」と思えるところで終えること。
それが結果として、50代、60代、その先までロードバイクを楽しむことにつながっていくと思います。
まぁ、こんな感じで私は2026年も聖地巡礼1480kmとアメリカニュージャージGS1200kmをきちんと完走できた。また来年もがんばる予定だ。
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ロングライドは、速く走れる人だけのものではありません。
自分に合ったペースを知り、疲れをためない走り方を覚えていけば、ロードバイクで楽しめる世界は少しずつ広がっていきます。「速く走る」から「長く楽しむ」へ。中高年だからこそ、そんなロードバイクの楽しみ方があってもいいのではないでしょうか。



