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ロードバイクのムダの無い効率的な「ペダリング」についてチェックをしていこう!ロードバイクを始めとする自転車はペダリングをしないと走りません、前に進みません。
エンジン(内燃機関)がピストンの往復運動をコンロッドを通してクランクを回す動きと、とても良く似ています。ちょうどピストンが太ももから上の動き、コンロッドがひざ下からペダルまでと思えます。
クランクはBB(ボトムベアリング)を通しフレームにしっかりと固定されています。なのでクランクはきちんと円運動をします。
クランク先端に取り付けられたペダルを私達は踏み込むのですが、クランクがしっかりと回ることによりその延長上にある足、シューズは自ずときちんとした円運動になります。
そのためあえて「ペダリング」ということをわざわざ意識をしなくてもロードバイクは前に進むわけで、ここにペダリングのスキルや技術が必要なのか??と思ってしまうわけです。
実際にロードバイクに乗っている時、ペダルにはめたシューズをくるくる回すため太ももを上下に動かせばそれで走る・・・その動きだけやれば事実クランクの円周上をペダルはきれいな円を描いて回るのです。
ただ、それだけの話しでペダリング自体に考えは必要なく、とても簡単な運動と思ってしまうでしょう。
こんな方におすすめ
- ロードバイクのペダリングのコツを知りたい
- シチュエーションに応じたペダリングを知りたい
- ペダリングの前にロードバイクのセッティングを出したい
- ペダルをキレイに回すコツを知りたい
この記事の目次
ペダリングのコツ
ペダリングのコツは基本的にシーンによって使い分けるというものがあります。踏み込む、ペダルをスムーズに回す、モモ裏とお尻で回すといったものです。
踏み込むペダリングは主に加速する時に使うペダリングになります。
ロードバイクに乗って漕ぎ出す際やスピードを上げたい場合、競技などではスプリントという猛烈な加速を試みる際に行うペダリングでペダルを力で踏み込むという方法です。
ペダルをスムーズに回すというのは、今回のテーマに近いペダリングでペダルの一周を0時から12時というように時計に見立てて各タイミングで力を使い分け、きれいに円を描いていくようなペダリングになります。
これは、疲れを最小限にして速度を維持する巡航と呼ばれる走り方に近い用途です。
モモ裏とお尻で回すというのが、足の裏側の筋肉、お尻からモモの裏、ふくらはぎなどを使って回していくと言うペダリングで、ヒルクライムや坂道など傾斜のある道を走る際に用います。
このようにシーンに合わせてペダリングを選ぶのがコツです。それぞれを見ていきましょう。
ロードバイクで加速する時:踏み込むペダリング
信号発信など初期加速(ゼロ発進)や後期加速(30km/hの巡航からさらに加速)するときの力を入れたペダリングは相当のパワーが必要になります。
ゼロ発進もある程度のスピードからさらに加速するというペダリングは最大パワーを必要ともします。その場合一番力の出る筋肉の力が最も強い太ももの前腿を使ってペダルを踏み込むことになります。
ペダルをつから強く踏み込む動作はロードバイクを早く走らせる基本動作になります。力を入れた腿の筋肉パワーがペダルにしっかりと乗るためにはフォームも含めコツがあります。
- ペダルは1時あたりで踏み込む
- 脇は締め気味
- 下ハンなどを握り上半身ふせぎみ
- 最初の加速ではダンシング取り入れも可
ロードバイクで巡航する時:きれいに回すペダリング
ロードバイクで巡航をしたい場合は、できるだけ消耗を防ぎキレイにくるくる回すペダリングがよい。
できるだけ巡航スピードを落とさず、足全体を使いながら回すペダリングで円を描くようにペダリングをする。
その時チェーンの上部がずっと一定のテンション・張りを保つようにするのがポイント。
引き足は必要ない。
ヒルクライムする時:お尻と体重移動でペダリング
ロードバイクでヒルクライムする場合、まずは重心位置の移動をします。具体的にはサドルに乗るお尻の位置を前に移動します。これにより傾斜でバイクが傾いた分を前方の重心移動でクランクの上からペダルを踏める位置になります。
またペダリングをする筋肉も腿を使うのはもちろんですが、この腿を動かすことをお尻を使うように意識します。イメージとしてはサドルに着座した状態でダンシングをするような感じです。
このお尻ペダリングとふつうのペダリングを織り交ぜながら、体や脚の負担を分散させペダリングをすることでヒルクライム時のペダリングが長く続くでしょう。
ロードバイクのセッティングを出す
良いペダリングを実現するためには自分にあったロードバイクのセッティングがとても大事。ショップやプロに見てもらい、ポジションを適切にすることは本当に大切です。
ママチャリのあのポジションでは10km走るの大変ですよね?ロードバイクも、自分にあったセットアップをする必要があります。
きちんとセッティングされたロードバイクはきれいなペダリングをするためにもとても重要なことです。
- サドルの前後位置・水平
- シートポストの突き出し・サドルの高さ
- ステムの長さ
- ハンドル幅
- ハンドルの高さ
- クランク長
- シューズのクリート位置
- インソールの厚さ
ちょっと上げただけでも、これだけ調整をする場所があります。
これらの項目を色々な体格の人に合わせるのは、本当に大変なことです。逆に言えばいろいろな人がいるのですから調整する場所はたくさんあるというい事です。
自身の経験や運動量、筋肉量によってもセットアップは違ってきます。以上のことからセッティングを出すためにはショップやプロに頼むことが一番です。
ただちょっとしたコツを知れば自身でロードバイクのセッティングだすことは可能です。
自分でロードバイクのセッティングを出す
ペダリングを行う前にペダリングをしやすい環境を作ります。それが、セッティングを出すという行為です。これはサドルの位置やハンドルの位置を調節していくことで出していきます。
最初にサドルの位置ですが、高さは大まかなフィッティングとしてサドルの高さは股下の高さから9cm引いた程度が目安です。
例えば股下75㎝の方であれば66cmにします。また、乗ってみて膝の曲がる角度が145度から150度になるタイミングでペダルが一番下(6時の方向)に来るのがベストなポジションという目安です。
また、サドルの前後の位置は膝の皿にあるくぼみから糸を垂らしてペダルのの軸に一致する場所を探します。
次にハンドルです。ハンドルの角度はシフトレバーが水平になる位置にします。これはあくまで基本ですが、迷ったらとりあえずこの位置にしておくのが無難です。
また、ハンドルの高さはサドルとシフトレバーの高さが同じくらいにするのが基本的なセッティングと言えます。
前後位置はハンドルと自転車のフレームとをつなぐステムの位置を調整することで可能です。
基本的なものとしてハンドルを握った時、胸と腕の角度が90度になるというものが挙げられます。
このようにある程度目安がありますが、最も楽にペダルを回せる位置を探し、ここからは乗りながら微調整していくというのがポイントです。
コンディションやそれぞれの好みによって、今まで紹介してきた方法をやや変えてみたり、ビギナーの方はサドルの高さをやや低めにするなど若干のアレンジを入れてみるのも大切と言えます。
ペダルをきれいに回すには?
ペダルをきれいに回すコツは様々なものがありますが、基本は2つです。
1つはペダルが真上、いわゆる上死点(0時)を通るときに土踏まずを前に押し出すイメージでペダルを動かします。かかとが下がらないようにしましょう。
そして、ペダルが真下、いわゆる下死点(6時)を通るときにつま先を後ろに引くというイメージです。この後ろに引く引き足は意識してやる必要はありません。
あくまでも下死点でスムーズにペダルが回ることが最優先です。
この2つを押さえるだけでもきれいなペダリングに変化します。
ペダル角度による力の入れ方
ペダルの角度による力の入れ方についても触れていきます。
基本的に踏み込むタイミングとその後によって力の入れ方が変わってくるのがポイントです。
例えば、1時から3時のときに3時の角度に向かって踏み込みますが、この時はモモの裏側の筋肉とふくらはぎに力を入れて行きます。
6時(下死点と呼ばれる)を過ぎたら、今度はペダルを上に戻すためにモモの前側の筋肉に力を入れて引いていくのですが、踏み込んだ際の力の余韻でペダルが上の方へ戻っていくので、それを支えるイメージでモモの前側に力を入れて行くイメージです。
これが基本ですが、ある程度感覚がつかめてきたらインナーマッスルと呼ばれる胴体の奥底にある筋肉などもイメージしながら回していきます。
ペダルに体重を乗せる
ペダルに体重を乗せるのもペダリングのコツです。
体重というとサドルにどっかりのせてしまいがちですが、ペダルにしっかり体重を乗せる感覚が持てるようになるとペダリングがスムーズになります。
具体的な方法として、ハンドルには軽く手を添えるだけにすることがコツです。
ハンドルに体重をかけず、胴回りの筋肉で上半身を支えて最大限ペダルに体重がかかるように意識させます。
こうすることでペダルに体重が乗ってペダルを回しやすくなりますが、イメージしにくい場合はハンドルだけでも抜重(体重をかけないこと)することを意識させるだけでも違ってきますから、ハンドルに体重をかけないように注意することが重要です。
重心の位置は?
重心の位置は、クランクアーム(ペダルから伸びている棒の部分)が地面と水平になる位置でヒザ皿の裏側とペダル軸が垂直線上になるのが目安です。
膝から下は立っている時と同じ重心のイメージになります。
ちなみに立っている時は膝関節の前面(膝の皿の後ろ)→足首の外くるぶしより5~6cm前方が自然な重心なので、ロードバイクの重心も膝から下は、立っている時と同じ感覚で位置取りする形です。
引き足はいらない
これは賛否両論がありますが、解釈としてはペダルが上がるとき(時計の例で7時から11時)はちょっと力を抜くということです。
あくまで、ペダルは下がっても反対の足で踏み込んでいるので勝手に上へ移動します。
そのため、このペダルが上がってくるのを邪魔しないことというのが引き足はいらないということの意味です。
ただ、理論によっては先ほどのようにモモの前側に力を入れると言ったポイントを挙げる場合もあります。
ロングライドを走って必要性を感じたペダリング
オレの走っているブルベというイベントは、通常では考えられない距離を走ります。
一番短くて200km。これまで走った最長ブルベは1,400km(制限時間116時間40分)でした。
この距離を走り切るためには、当たり前ですが最後までペダルを回し続ける必要があります。これはすなわち「できるだけ無駄のないペダリング」をする必要があります。
ただがむしゃらにペダリングを強く踏み込んでいるだけでは、絶対に完走できません。持っている力をできるだけ温存して、できるだけ少ない力で効率よく前に進むことが求められます。
きれいなムダのない疲れないペダリングをする、ということをロングライドをしながら考えていくようになりました。
ロードバイクに乗り始めの頃、やたらペダルを踏み込んでいました。また悪いことに踏み込む時かかとが下がっていたのです。
ペダルが0時から4時ころにかけ、かかとが下がり、5時から9時ころにかけ、かかとが上がるという、とても疲れるペダリングを無意識にしていたのです。
これでは、ちょっと走っただけですぐに疲れてしまいます。プロの方に指摘をいただき、それから意識をしてかかとを少し上げ、その状態を保つだけにふくらはぎを使うようにしました。
まとめ
ペダリングはシーンによっての使い分けや力を入れるポイントの他、ロードバイク自体をペダリングしやすいようにセッティングすることも大切です。
そういったトータルの対策を行うことでペダリングが上達していくと言えます。
ロードバイクで楽に速く遠くへ走り続けるためにもペダリングの上達はとても大切。またよいペダリングはケガの防止にもつながるわけです。