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飛行機輪行をやってみよう!自転車・ロードバイクを飛行機に乗せるということは、通常ではあまりないかもしれない。いわゆる飛行機輪行というやつだ。
毎年海外遠征や、北海道や九州遠征しているオレだが・・・2017年はニュージーランド・クライストチャーチ、アメリカ・コロラド、オーストラリア・シドニー、2018年はイタリア・ミラノ、2019年はフランス・パリなど飛行機輪行をしてたくさんの海外へロードバイクを持ってでかけている。
これまで飛行機輪行を国内、海外と20回以上行っている。
ほぼ毎年2、3回は国内外に飛行機輪行をしているオレが、飛行機輪行の時に抑えておきたいポイントを伝授しよう。
この記事の目次
飛行機輪行をする上で大切なポイント
通常の輪行となると、輪行袋を鉄道の駅などで開き、ロードバイクをばらして収納して電車に乗るというプロセスとなる。慣れている人であれば、鉄道系の輪行なら15分もあればパッキング完了をしてしまうだろう。
輪行袋も200g程度でボトルケージに入る程度の大きさだ。
これが飛行機輪行となるとちょっとワケが違う。
まずは乗る飛行機による各輪行事情を確認してみよう。
ANA国際線の場合
【国際線】自転車を手荷物として預けることはできますか?
はい、お預けいただけます。無料手荷物許容量に含めて、受託手荷物としてお預かりいたします。無料手荷物許容量を超える場合は、超過手荷物料金を適用します。ただし、サイズ(3辺の和)が158cmを超えても292cm(115インチ)以内であれば、サイズ超過料金を適用しません。
ANA国内線の場合
【国内線】自転車を手荷物として預けることはできますか
【折りたたみ式自転車ではない場合】3辺の合計が203cm以内であればお預けいただけます。あらかじめソフトケースやダンボールでの梱包をお願いいたします。
JAL国際線の場合
国際線で手荷物として自転車は運べますか?
分解式自転車(※)を輪行袋(自転車専用収納袋)に入れていただいた状態でお預けいただく事を条件に、受託手荷物として承ります。
JAL国内線の場合
国内線で自転車は預けることはできますか。
受託手荷物規定サイズ内(分解・折り畳んだ状態で規定内のサイズとなるものも含む)の自転車・三輪車のみ、保護用ケースやカバーなどで梱包されていることを条件に受託手荷物としてお預かりいたします。
LCC:ジェットスターの場合
ジェットスターは国内線であれば、2,000円の追加料金で自転車を預け荷物として持っていくことが可能です。
飛行機輪行の実際のパッキング
飛行機輪行を行う上で実際に飛行機用にロードバイクを輪行袋に詰めてみたいと思う。飛行機輪行をする場合、普通の電車輪行とはちょっとケアすることが多い。
電車であれば、いつも輪行袋は目の前にあるし、トランクなど他の荷物と混在することもない。
しかし、飛行機輪行は他の荷物と一緒に運ばれるため、気を使う必要がある。
適当なライターや経験薄いヤツの飛行機輪行記事を鵜呑みにするとかなり痛い目にあうのでマジで気をつけてもらいたい。
飛行機輪行百戦錬磨のオレが飛行機輪行の手順を伝授したいと思う。まずは一番使いやすいソフトタイプの輪行袋「オーストリッチOS500」で飛行機輪行手順をチェックをしてみよう。
飛行機輪行の手順
飛行機輪行をする上で、ロードバイクを輪行袋に収納する手順は以下のようになる。
- ペダルを外す
- 前後ホイールを外す
- ホイールを外したらチェーンを切って収納
- リアディレイラーを外して前後のエンドへエンド工具を装着
- リアディレイラーを梱包してリアエンドへ結束バンドで固定
- フレームへ傷防止のダンボールを巻く
- カセットに傷防止の軍手を巻く
- クランクを結束バンドで固定
- ブレーキレバーを結束バンドで固定
- ハンドル・ステムのボルトを緩めハンドルをフリーにする
- 突起部分やチェーンリングを緩衝材で保護する
- ハンドルを切ってトップチューブに沿わせる
- OS500へフレームを収納する
- 両脇のホイールポケットにホイールを収納する。
リアディレイラーは必ずフレームより外す
注意をしたいのは、飛行機輪行でリアディレイラーを外さず、そのまま収納しているネット記事を散見する。これは絶対にやめてもらいたい。必ずリアエンドよりリアディレイラーを外すことをすすめる。
できればリアエンドも外すようにしたい。リアディレイラーをエンドから外さずに飛行機輪行は絶対にやめるべき。
さらに言えば、クランクもフレームから外すこともできればおすすめする。
これはオレが飛行機輪行でオーストラリア(シドニー)へ行ったときのものだ。リアエンドからリアディレイラーを外しておいたにもかかわらず、強い衝撃により曲がるはずのないリアエンドが曲がってしまった。
幸いカーボンフレームに傷やクラック等はなく助かったが、もしリアディレイラーをフレームにつけっぱなしで輪行をしたら完全に壊れていただろう。
コレを見て、まだあなたはリアディレイラーをフレームに残して輪行袋に納めますか?w
さらにオレの仲間の話ではカーボンハンドルが真っ二つ、チェーンリングの歯が曲がった・・・などの事も聞いている。
飛行機輪行ではできるだけパーツをフレームから外すことをおすすめしたい。
オーストリッチOS500へ実際の収納方法
OS500へロードバイクを収納する場合、バイクを天地逆さまにひっくり返して収納をします。
リアエンドよりディレイラーを外す。必ず外そう。できればエンドも外しておくとよい。ケーブル類はそのままで大丈夫です。
ホイールを外したら、そこにはエンド工具で保護しよう。特にリアエンドは必ずエンド工具で保護することをすすめる。
さらにリアディレイラーを外してビニールなどにくるみリアエンド内に収めておくと良いだろう。
クランクも回らないようにタイラップで固定をする。
チェーンはミッシングリンクを使い、外しておくと汚れも少ない。
ミッシングリンクを切るのにツールは便利。オレは遠征のときにも持っていく。ミッシングリングは他の工具で外すことはかなり難しい。
カセットを保護するカバーを購入する必要はない。軍手でOK。チェーンを外せば保護カバーも必要ない。
ブレーキレバーなどもそのままにしておくと、トラブルのもととなる。
かならずタイラップなどでハンドルバーと一体にしておこう。
フレーム類をカバーするのは段ボールが一番だ。
飛行機輪行で便利なものに「養生テープ」がある。段ボールを巻き付ける場合も、各部品を固定する場合も養生テープは大活躍だ。
ガムテープでもいいが、ガムテープははがす場合に糊が残ったりする。はがす必要がある場合は養生テープが一番です。
フレームをOS-500に入れると、かなりのスペースが存在することがわかる。
このスペースに衣類などを入れれば荷物を一つにできることはもちろん、衣類が緩衝材になるので、ぜひ衣類関連は輪行袋に入れることおすすめをする。
ハンドルを切ったこのスペースはかなり大きいスペースだ。
ちなみに飛行機輪行の場合、オレはフロアポンプも持っていく。
ヘルメットはサングラスやグローブを丈夫なビニール袋に梱包して、フレームの後ろ三角にいれると非常に勝手が良い。
3方向をフレームで守られているので安心だ。ヘルメット手荷物にするとけっこう邪魔だしね。
OS500にフレームとホイールを入れた状態。隙間がたくさんあるので、衣類やバッグなどを緩衝材として詰め込む。
輪行袋の1番底にシューズや地面においても問題ないアイテムなどを入れる。バイクが天地逆になっているので底部にはけっこうなスペースがある。
小さいフレームであればサドルを下げる必要はないが、大きいフレームの場合サドルを下げる必要が出てくるだろう。
ヘルメットとグローブ、サングラスをバッグに入れてシートチューブ、チェーンステイ、シートステイの3角エリアに収納する。ヘルメット収納はここが一番安全。
輪行袋・箱をどのように空港間移動をするか?
自宅と空港、現地到着をした空港とホテルの移動をタクシーなどを使うのであれば、どのような輪行方法でも問題ないだろう。
しかし、バスや自走を利用する場合は少々考える必要がある。
もし、現地などで空港とホテル・宿間を自走で移動する場合、輪行箱や折りたたみができない輪行バッグは難しくなる。
また現地で走っている間、輪行箱などを預かってくれる場所があればいいが、もしホテルやロッカーなどに預ける場合、折りたためるなどの必要が出てくる。
OS500は折り畳める・背中に背負える
OS500はたたんでもかなりの大きさがある。また10mm厚ウレタンパッドのおかげで、重量も結構ある。しかし3つ折りにするとこのくらいの大きさになる。
通常はバスやタクシーなどに乗ってホテルなどに向かうのが一般的だ。しかし、一人の場合で荷物がそんなに多くなければ、自走も可能だ。
空港で自転車を組み立て走っていけばコストの削減にもなる。
このように背負えるバックパック等にスーツケースベルトなどでしっかりと固定すれば、単独で移動が可能となる。イベント会場への移動やホテルまでの走行であれば問題ない。まぁ、この状態でツーリングするのは無理だけど・・・
リュックなど背負うものがあれば、スーツケースベルトなどで縛ると良いだろう。
大きさはこの程度のものだから、空港から20㎞程度の距離であれば、全く問題なく背負って走ることは可能と思われます。
OS-500を車に積んでみよう。
普通の輪行袋よりもかなり大きい感じのするOS-500だが、実際に車に乗せるとどうなるのか。各車両でチェックをしてみよう。
軽自動車に乗せてみる
ホンダライフに乗せてみる。片方のシートを倒せば余裕で乗せることができる。
軽自動車でも両方のシートを倒せば2台の0S-500が乗るぞ。
ただ、横方向には入らない。軽自動車の規格というものがあるので、どの車両でもOS-500は横積みできない。
小型普通自動車に乗せてみる
レンタカーのトヨタビッツに乗せてみた。
リアシートに余裕で乗る。ただ、トランクには入らないので4人乗りはできないと思っていいだろう。
普通のセダン・タクシーの乗せてみる
タクシーのリアシートには余裕での乗る。足元も使えば2つの輪行袋が乗る。
一人座れるくらいのスペースも確保できる。実際にここに座って乗車をした。これでギリギリ輪行袋2台と2人が乗れる。
また普通のセダンであれば、トランクに入れられる場合もある。
これはトヨタカローラのトランクにOS-500を入れた状態だ。
飛行機輪行・飛行機遠征の注意
飛行機輪行する場合、けっこう注意することがある。通常の車や電車の輪行とは少々違うので、その注意点をチェックしよう。
スーツケースを含め輪行袋に「高価品」「貴重品」を入れて預けることはできない。
必ず輪行袋に入れるモノ(預け荷物)
- 工具類・刃物類
- 液体物
- ライターなど
- アルコール類・酒(オレだけ?)
輪行袋に入れてはいけないモノ(機内持ち込み荷物)
- リチウム電池・リチウムイオン電池
- 上記電池が内蔵されたアイテム
ちなみに手荷物の液体物は100ml以下となっている。以前鯖缶を持ち込もうと思ったらダメだったことを付け加えておくよ。
飛行機輪行のCO2カートリッジはどうする?
オレは使わないけど、CO2カートリッジ(ボンベ)が持ち込みはどうするかという議論があります。
自転車パンク修理に用いる二酸化炭素のガス(非引火性ガス・非毒性ガス)が入った50ml以下の容量の小型ガスカートリッジ(ガスシリンダー)は1人4本まで機内へのお持ち込み、またはお預けが可能となっている。
もし心配の場合は必ず航空会社に問い合わせをしよう。
飛行機輪行おすすめ輪行袋4選
各飛行機会社によりロードバイク・自転車はすべて分解をして、以下のようなアイテムによって保護する必用がある。
OSTRICH(オーストリッチ) OS-500トラベルバッグ
出典:アマゾン
(オーストリッチ)OS-500トラベルバッグはとにかく定番中の定番。
この輪行袋あれば、だいたい大丈夫。
大きく厚手のパッド入りのため、ロードバイクの収納は問題なし。さらにバイクを入れた状態で衣類やら、色々なアイテムをパッキングできる利点もある。
むしろ衣類などは輪行袋に入れることで緩衝材になるのでオススメ。
しかし、外寸法が238cm(135×21×82cm)あるので、航空会社で規定されている203cmに収まっていない。そのため追加料金の必要が出てくる可能性が高い。
QBICLE (キュービクル) バイクポーター PRO
出典:アマゾン
バイクポーターPROはプラスチックダンボール製の輪行箱。
航空会社によって、まれにソフト輪行袋ではなくハードケースに入れる必用がある(カンタス航空など)。
またPBP(パリ・ブレスト・パリ)など数千台の自転車が輪行される場合、かなり手荒に扱われる可能性がある。そんな時、このようなハード系輪行箱は少々安心。
天地が多少なりともしっかりされるのはよい。コンパクトサイズなので外寸も203cm(幅1060×高さ740×奥行230㎜)に入っていることも安心だ。
ただ、このサイズだとロードバイクを収納するには少々工夫が必要。けっこうギリギリ。
オレはこいつにロードバイク収納する場合はクランクを外してしまう。ホイールと干渉するのがイヤだから。
またOS500ではたくさん収納できた衣類やアイテムはあんがいと入らない。
シーコン エアロコンフォートプラス 輸行バック
出典:アマゾン
海外のロードバイクの人たちは、このような輪行バッグを使っている人が結構いる。
非常にパッキングしやすく、安心感がある。ただネックは非常に値段が高いこと。下手するとOS500の3倍位する。
また外寸も非常に大きいので前後ホイールを外すだけでパッキングできる。当然ながら203cmに入っていない。
OSTRICH(オーストリッチ) 輪行袋 超軽量型 [L-100] ブラック
出典:アマゾン
国内便などでこの手の薄い輪行袋で飛行機輪行する方もたまにいる。というか、けっこう見ている。コッチが心配になるくらいだ。
当然だが、フレームやホイール、突起部分は緩衝材などを使って念入りにパッキングされている。
ただ、この手の薄い輪行袋で飛行機乗せる人が言うには・・・「輪行袋が薄いから逆に丁寧に扱ってくれる」とのことだ。
本当かウソかわからないが確かにこんなにペラペラの袋一枚であれば、手荒に扱うことはできないかもしれない。
日本国内の飛行機輪行限定、自己責任でどうぞ。
輪行でロードバイク保護するアイテム
電車輪行する場合と違い、飛行機輪行の場合は他人、他社に預けることとなる。そのため入念にロードバイクを保護して、しっかりとパッキングをする必用がある。
厳重なパッキングをするためのアイテムを紹介する。
OSTRICH エンド金具 [フロント用] エンド幅100mm
出典:アマゾン
フロントエンドを保護するアイテムだ。
ホイールがないとフロントフォークは非常に無防備。このアイテムを利用して、フロントフォークを保護する。
OSTRICH(オーストリッチ) エンド金具 [リア用] エンド幅130mm ロード向け
出典:アマゾン
エンド金具 リア用を使ってロードバイクのリアエンドを保護する。
飛行機輪行をする場合、必ずリアディレイラーは取り外しをしておこう。
外したリアディレイラーは緩衝材でくるみエンド工具とリアエンドの間にでも収めておこう。
ちなみにエンド工具に同梱されているクイックシャフトはホイールのクイックシャフトでまかなえる。重量を少しでも減らしたい場合はホイールのクイックを使おう。
KMC 11スピード用ミッシングリンク
出典:アマゾン
オレは飛行機輪行する場合、必ずチェーンを外す。フレームに傷がつかないし、周りが汚れない。
そのため、チェーンはミッシングリンクで繋いである。マスターリンクツールがあれば、簡単にチェーン脱着ができる。
遠征前、ついでにチェーンの清掃もやっとこう!
結束バンド リピートタイプ
出典:アマゾン
工具いらず、また結束バンドを切ることなく再利用が出来るタイプだ。飛行機輪行では結束バンドを結構使う。主に結束バンドを利用して固定する場所は・・・
- クランク
- ブレーキレバー
- リアディレイラー
などを結束バンドで固定をする。
ブレーキレバーやクランクなどはあらかじめ結束バンドで固定をしておこう。
GIYO GM-821 シルバー 携帯用 マイクロフロアポンプ
出典:アマゾン
飛行機輪行の場合、タイヤのエアーを抜くよう言われる。そのため現地でバイクを組み立てる場合、エアをキチンと入れる必要が出てくる。
ぜひエアゲージ付き、フロアポンプタイプの携帯エアポンプを持つようにしよう。
飛行機輪行の時は早めに空港へ行く・チェックインする
最後に・・・飛行機輪行は準備が色々大変だが、空港へ行ってもなにかある。
たとえばANAでイギリス行ったときだが、OS500だと超過料金取られると言われたので、輪行袋2つに分けてOS500にホイールだけ、もう一つの輪行袋にフレームだけ入れて小さくしたら、無料枠に入った。
こんな作業ができるのも空港へ早めに行ったから。
また重量オーバーで荷物の入れ替えや。福岡空港では輪行袋の中身を全部チェックされた時もあった。
いずれにしても、通常の旅行とは違うような自転車という物を持っているので、できるだけ空港へは早めに行くことをオススメするよ。
まとめ
飛行機輪行できるとロードバイクのフィールドは国内の北海道、四国、九州はもちろん、一気に海外まで広がる。
自分のロードバイクを担いで日本はもちろん、世界のいろいろな空港に降り立つことを思い浮かべてみよう。ぜひロードバイクの飛行機輪行をチャレンジしてみてはいかがだろう。
↓↓ディスクブレーキロードバイクの輪行については以下の記事をぜひご覧ください。
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ディスクブレーキロードバイク|輪行の方法と実際
ディスクブレーキロードバイクの輪行方法、その実際をレポートしてみたいと思う。 今までキャリバーブレーキロードバイクであれば、いつものようにオーストリッチのエンド工具と輪行袋を使えば、いつもように輪行が ...
↓↓その輪行は大丈夫??・・については以下の記事をぜひご覧ください。
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自作の輪行袋やブルーシートを輪行袋代わりにする人がいるようだが、それはダメだとちょっと釘を差してみたいと思う。 ロードバイクで輪行をよくやります。というか、このところは自宅から自走で走ることはほとんど ...